フリーランス法の取引条件の明示:ひとり事業者が外注するときもメールで伝える項目と記入例
デザインや原稿、動画の編集などを別のフリーランスに頼むときは、発注する側もフリーランス法の「取引条件の明示」を守ります。公正取引委員会は、フリーランスに業務委託をした事業者は、直ちに、書面または電磁的方法(メール、SNSのメッセージなど)で取引条件を明示すると案内しています。発注する側がフリーランスでも、この義務は同じです。
このページでは、明示する項目、まだ決まっていない項目の扱い、メールで伝えるときの架空の記入例をまとめます。相手が法律の対象か、違反があるか、契約が有効かは判断しません。個別の取引は、公式の案内を確かめたうえで、公的な相談窓口や専門家に確認してください。
外注を頼む前の確認リスト
- 相手が個人で従業員がいないか、代表者1人のほかに役員も従業員もいない法人かを本人に確認した
- 双方の名称、業務委託をした日、業務の内容を書いた
- 納品・作業の期日と場所、検査をする場合はその完了期日を書いた
- 報酬の額と支払期日を書いた(金銭以外で支払う場合はその方法も)
- 決まっていない項目は、理由と決まる予定日を書き、決まったら補うことにした
- 成果物の権利の扱いと、送ったメールの保存場所を決めた
外注で伝える条件を、依頼文にまとめる
登録後、個人用ワークスペースでGabrielへの依頼文を編集できます。業務の内容・期日・報酬など決まっている条件と、未定の条件を書き、無料の定型整理から始めます。
登録後にこのテーマの依頼文が開きます。編集・送信するまでは無料枠を使いません。無料で整理するのは依頼と確認事項です。AI会話や文章制作は、それぞれの提供条件でご利用いただけます。
Tsuguriの無料プランでは、ワークスペースごとに月5件まで依頼整理ができ、依頼文・確認事項・完了条件を保存できます。定型の整理で、AIによる原稿制作ではありません。
GabrielはAIパートナーです。人間の専門家ではありません。
1. 相手がフリーランスに当たるかを確かめる
フリーランス法でいうフリーランスには、個人で従業員を使っていない人のほか、代表者1人だけで他の役員も従業員もいない法人も含まれます。屋号の有無や、個人か法人かだけでは決めず、相手の事業の形を本人に確認します。
相手がフリーランスに当たる場合、取引条件の明示は、発注する側に従業員がいなくても必要です。当たるかどうか迷うときは、公式の案内を確かめ、相談窓口に確認します。
2. 明示する項目を、メールの箇条書きにする
明示する項目は、①双方の名称、②業務委託をした日、③業務の内容、④納品・作業の期日、⑤納品・作業の場所、⑥検査をする場合は検査を完了する期日、⑦報酬の額と支払期日、⑧金銭以外で支払う場合はその支払方法です。
決まった様式はなく、メールの箇条書きでも構いません。口頭だけで伝えることは明示の方法として認められず、相手が不要だと了承しても明示が必要です。送ったメールやメッセージは、後から双方が確認できるように保存しておきます。
3. 決まっていない項目は、理由と決まる予定日を示す
正当な理由があって委託の時点で決められない項目は、決められない理由と、決まる予定日を示します。決まったら、直ちにその内容を補って明示します。
報酬や期日を「後で相談」のまま作業を始めると、互いの認識がずれやすくなります。決まっている項目と未定の項目を分け、未定の項目は、誰がいつまでに決めるかも書いておきます。
架空の記入例:資料の挿絵を、別のフリーランスに頼む
件名:挿絵制作のご依頼内容(取引条件)。発注者:架空のデザイン事務所「つぐみ制作室」(個人事業・従業員なし)。受注者:架空のイラストレーターA様(個人事業)。業務委託をした日:〇月〇日。業務の内容:案内資料に使う挿絵3点の制作(大きさと内容は添付の仕様メモのとおり)。
納品の期日:〇月〇日。納品の場所:指定の共有フォルダ。検査:納品後に内容を確認し、〇月〇日までに完了を連絡。報酬の額:3点で〇〇円(税込か税別かを明記)。支払期日:〇月〇日。あわせて伝えること:修正の回数と、成果物の著作権を譲渡するか利用の許諾にするか(未合意のため、相談のうえ改めて連絡)。
これは記入の形を示す架空の例です。この内容で法律の要件を満たすことや、報酬・期日の決め方が適切であることを示すものではありません。
4. 成果物の権利も、条件と一緒に確認する
成果物を自分の資料や商品に使う予定なら、著作権を譲り受けるのか、利用の許諾にとどめるのかを、取引条件と一緒に確認します。著作権法では、著作権は全部または一部を譲渡できます。
ただし、譲渡の契約で翻訳・翻案などの権利(27条)と二次的著作物の利用に関する権利(28条)が譲渡の目的として特に書かれていないときは、譲渡した側に残っていると推定されます(61条2項)。著作者人格権は譲渡できません(59条)。書き方は、相手方や専門家に確認する事項として残します。
Tsuguriで、外注の条件を整理する
- 契約・法務の確認準備を担当するAIパートナーのGabrielへの依頼文を編集し、無料の依頼整理で、書面やメールでの取引条件の明示、成果物の著作権、検収(検査)の方法などの確認項目を確認できます。
- 無料の依頼整理は、あらかじめ用意した確認項目を示す定型の機能です。このページの見本は架空の記入例で、AI会話の回答や文章制作の納品例ではありません。
次のことは行いません。
- 相手がフリーランス法の対象か、違反があるか、契約が有効かの判断
- 発注書・契約書の完成品の作成、相手への送信や代理交渉
- 報酬額や支払期日が適切かの判断、支払いの実行
この案内の出典(公式情報)
- 公正取引委員会「フリーランス法特設サイト」(確認日:2026年10月14日)
- e-Gov法令検索「著作権法(昭和四十五年法律第四十八号)」(確認日:2026年10月14日)
次回の確認予定:2027年1月12日。
このページは一般的な仕事の準備の案内です。個別の契約や法令の適用については、担当窓口や資格を持つ専門家に確認してください。